健康のため、あるいは美容のために、水素風呂の入浴を実践する人が増えています。水素風呂の愛用を公言している芸能人には、菜々緒さんや檀れいさんがいます。過去には、藤原紀香さんと歌舞伎役者の片岡愛之助さんの結婚披露宴で、引き出物が水素生成器だったと大きな話題になりましたね。

全身から水素を取り入れることができれば、確かに水素水を飲むよりもダイレクトな効果を実感できそうです。しかし、一部には水素風呂の危険性を指摘する声もあります。興味はあるけれど爆発や副作用が気にかかっている、という人も多いのではないでしょうか?

今回は水素風呂の危険性や副作用の有無についてはっきりさせます。また、水素風呂に入浴する際の注意点もお伝えします。

水素風呂が爆発する危険性は?

水素風呂には、爆発という危険なイメージがつきまとっているようです。実際に水素風呂が爆発したというニュースはありませんが、いまだに事故を懸念する声がなくならないのは、福島の原発事故の影響が大きいのでしょう。

しかし、水素が爆発するには、密閉された状態と4%以上の水素濃度が必要です。まさに福島原発はこういった環境だったわけですが、自宅の浴室と原子力発電所では、環境も構造もまるっきり違います。

まず普通住宅の浴室は、目張りでもしない限り密閉された空間にはなりません。次に水素濃度ですが、4%をppmに換算すると40,000ppm、水素風呂の濃度は0.1ppmから1.6ppmが限界です。したがって、自宅の浴槽では、とうてい水素爆発する基準には及ばないのです。

水素風呂の副作用とは?

水素風呂の副作用のひとつに、大量の発汗作用がありますが、これは新陳代謝が活発になることで起きます。特に、暑くても上手に汗をかけない人や冷え性の人は、お風呂から上がってから長時間汗が止まらないかもしれません。

しかし、発汗できずに体内にこもる熱は、漢方で「うつ熱」と呼ばれ、体温調節ができていないことが原因とされています。うつ熱は、放出しない限り様々な体調不良を引き起こし続けます。

また、頻尿や軟便、吹き出物などの症状が現れるケースもあります。これらも発汗作用と同じく、一時的なデトックスです。

むしろ興味深いのは水素風呂の副作用ではなく、水素風呂による副作用の軽減です。水素風呂の入浴は、育毛剤やステロイドの副作用を軽減します。

水素風呂による副作用の軽減とは?

近年、若い男性を悩ませているAGA(男性型脱毛症)には、一般的に「ミノキシジル」「プロペシア」という薬が処方されます。しかし、ミノキシジルには吐き気やめまい、プロペシアには機能性障がい、うつ症状などの副作用があります。

水素水には、これらの副作用の軽減と育毛効果があると考えるAGAクリニックが増えており、水素水によるスカルプケアも盛んです。

アトピー性皮膚炎の処方薬といえば、ステロイド剤が定番です。しかし、ステロイド剤の継続的な使用には、副腎不全や感染症などの副作用がつきまといます。とはいえ、脱ステロイドを急激に行うと、心身ともに辛い離脱症状が起こります。

水素風呂でヒドロラジカルを無害化しつつ、ステロイド剤を減量する方法なら、脱ステロイドの離脱症状を無理なく軽減できるでしょう。そもそもヒドロラジカルの過剰な発生が、アトピー性皮膚炎の大きな原因だからです。実際に、水素水とステロイドの軽減を実践している皮膚科も増えています。

水素風呂に入浴するときの注意点

ここで説明するのは、クリニックやサロンに備え付けられた水素風呂ではなく、自宅のお風呂を水素風呂にする場合の注意点です。湯船にお湯を張った普通のお風呂から水素風呂を作るのですが、方法は水素生成器か水素入浴剤のどちらかになります。

お風呂に水素生成器か水素入浴剤を入れて、体や頭を洗っている間に水素風呂が完成します。水素風呂になるまでの所要時間は説明書に記載されているはずですが、最低でも5分以上はかかります。

水素は10分以内に全身に行き渡るとされているため、入浴時間は20分も浸かればよいでしょう。湯船に浸からない首から上や頭皮や髪の毛にも、桶や両手で温かい水素水を十分に浴びせるのを忘れないでください。

水素風呂の温度は38度以上がベストとされています。案外熱めなので、普段ぬるめのお湯に入っている人は、無理して長風呂しないよう注意が必要です。逆に長風呂が好きな人は、気の済むまで浸かってもかまいません。水素は摂取しすぎても害はなく、不要な分は吐く息と一緒に排出されます。

水素風呂から水素が抜けてしまうまでの時間は、商品によって違います。およそ3時間から8時間まで幅がありますが、3人程度の家族なら十分でしょう。

水素生成器と水素入浴剤の危険性

水素発生器の価格帯は、3万円から10万円以上までと幅広いですが、日本製なら、ひとまず安全といえます。電源を使わず化学反応で水素を発生させるタイプと、バッテリーを充電して使うタイプがあります。

分子状水素医学生物学会の太田成男氏が推奨している水素入浴剤の成分は、現時点では「MgH2」だけです。MgH2は、すでに化粧品登録されている水素化マグネシウムのことなので、しっかり明記されていれば、皮膚にも体にも安全です。

危険性があるのは、「NaBH4」と記載されているか、成分がはっきり記載されていないものです。後者はNaBH4を含みながらも、あえて明記していない可能性があります。NaBH4は、有毒な水素化ホウ素ナトリウムなので、継続して利用することは危険だと考えられています。

また、ケースにセットしてお湯に入れるとバブルが出てくるタイプの水素入浴剤は、90度以上の高温になり火傷を負ったという被害報告が数件出ています。このタイプは「パック型水素入浴剤」と呼ばれており、アルミニウムと酸化カルシウムが化学反応を起こすものです。

水素風呂の危険性についてはっきりさせよう まとめ

ひとつひとつの疑問を丁寧に調べていくと、水素風呂が爆発する危険性は、ほぼ無いことがわかりました。まだ臨床試験のデータが少ないのは事実ですが、水素水も水素風呂も無害であることは明らかです。

あとは、間違いのない成分と製品を選ぶことが大切ですが、これは水素に関係する話だけではないですね。